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2F和時計

コーナーのご紹介
不定時法に合わせて、江戸時代に日本人によって作られた機械式時計「和時計」を展示。不定時法とは、一日を夜明けと日暮れを基準に昼と夜に分け、それぞれを六等分して「一時(いっとき)」とするもので、一年を二十四節気に分けて、季節によって時間単位の昼と夜の長さが変化する複雑な時刻制度。江戸時代を通じて、世界でも珍しい、日本人の知恵のつまった、様々な機構・様式の和時計が製作されたが、明治6年からの「改暦」で、一日を24時間に等分する定時法が採用されたことで、その使命を終える。

須弥山儀

展示品音声解説
田中久重製作
「須弥山儀」とは、「からくり儀右衛門」、晩年には「東洋のエジソン」と称された東芝の創業者でもある田中久重が、1850年に製造した天体時計。田中久重は、この複雑な時計の技術をもとに、翌年、高度の天文暦学と西洋の時計技術の精髄を取り込んだ和時計の最高傑作「万年自鳴鐘」を完成させる。須弥山儀は、世界は須弥山を中心にして、その周りを太陽と月が回っているという天動説に沿った仏教の宇宙観を表現した時計で、西洋の地動説が日本に伝わってきた時に、宗教的危機を感じて仏教的宇宙観を啓蒙するために製作されたといわれている。天蓋部には、24節気を表示する指針があり、その下の須弥山の周りを太陽と月がそれぞれの周期で回り、更に胴部に不定時法の割駒式の文字板がある。

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