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グランドセイコー 3つのムーブメントのしくみ 3次元バーチャル・リアリティ体験の出来るzSpaceによるしくみ紹介

セイコーミュージアム館内には、グランドセイコーの3つの優れたムーブメントのしくみや動きを、3次元の立体視ディスプレーで、直観的にバーチャル・リアリティのシュミレーション体験ができる、zSpace(ジースペース)という全く新しいプラットフォームで、解りやすくご紹介しています。

zSpaceによる臨場感のある驚きのバーチャル・リアリティ体験

zSpaceは、3次元ディスプレーと、3Dメガネ、スタイラスペンを使って、3種類のムーブメントそれぞれの部品を摘まんで回転させたり、手前に拡大して覗き込んだり、機構の分解・組立や、動力の伝達スピードを変えたりして、お子様からご年配の方まで、直観的に動力の伝達や優れた機構のしくみの違いが楽しく理解して頂ける、全く新しいコンピューターです。
また、隣接したワイドスクリーンzView(ジービュー)では実際にzSpaceを操作していないお客様でも、3Dメガネをかけることなく、操作している様子があたかも立体視出来る体験も、楽しんで頂けます。

以下にGS3つの代表ムーブメントの基本的なしくみをイラスト入りでご説明しますが、是非ご来館頂き、ご自分でzSpaceを操作して、GSの素晴らしい先端技術をご体感下さい。

3つのムーブメント

3つのムーブメントのしくみビデオ

9S 10振動メカニカル

9F 年差クオーツ

9Rスプリングドライブ

3つのムーブメントのしくみ

9S 10振動メカニカル

振動数が多い10振動は、環境・姿勢変化に強く、携帯時でも精度が安定します。ハイパワーな動力ぜんまいと、限りあるパワーを効率良く利用できるひげぜんまい、MEMS製脱進機を同時に開発できるセイコーならではの高い技術力と匠の技があります。

動力の伝達Power Transmission

回転錘もしくは巻真が回ると、香箱車の中の動力ぜんまいが巻き上げられる。巻き上がると、動力ぜんまいのほどける力が、2番車(分針)、3番車、4番車(秒針)、がんぎ中間車、がんぎ車、アンクル、てんぷへと伝わる。

調速脱進機Time Regulation

ぜんまいのほどける力で早く回転しようとする歯車を、脱進機と呼ばれるがんぎ車とアンクルがブレーキをかけながら往復運動に替えて、調速機であるてんぷに伝える。同時に脱進機は、てんぷのひげぜんまいの1秒間に10振動(5Hz)する正確なリズムを、歯車を通して針の動きに変えて、正確な1秒が刻まれる。(平均日差+5~-3秒)

新動力ぜんまいNew Mainspring SPRON530

100種以上の組成実験から、独自の配合でベストの材料を選定した新動力ぜんまいSPRON530は、従来のぜんまいに比べて1.5倍の高トルク、高耐久性、10振動でありながら55持続時間を実現。60年以上ぜんまいの自社開発を続けてきたセイコーの実力の証。

新ひげぜんまいNew Hair Spring SPRON610

同じく、100種以上の組成実験から、独自の配合で選定した新ひげぜんまいSPRON610は、従来のぜんまいに比べて 温度変化に強く、耐衝撃性2倍、耐磁性3倍を実現。

MEMS製脱進機Escapement by MEMS

10振動実現のために、半導体製造で培った電気鋳造の自社技術MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術で、従来の切削加工では不可能な複雑加工で、がんぎ車・アンクルの窓形状による軽量化や、がんぎ車歯先の段差による耐久性の向上を実現。

9F 年差クオーツ

世界で初めてクオーツ時計を商品化しクオーツ革命を興したセイコーが、原点に立ち返り開発したGS専用の年差±10秒の最高峰のクオーツです。

動力の伝達Power Transmission

電池からエネルギーを得てICが駆動。ICの発振回路が水晶振動子の正確な信号(32,768Hz)をステップモーターに送り、ローターが1秒間に正確に回転することで、歯車と秒針を正確に回す。

ステップモータのしくみTime Regulation

通常のクオーツは、ICから出る1Hzのパルス電流が1秒ごとにプラスとマイナスを入れ替えることで、ステーターの両側のN極とS極が1秒ごとに反対になる。
ローターは、2極の永久磁石で輪列につながっているが、1秒ごとの瞬間的な電流で反発し合うことで、1秒ごとに180度ずつ回転する。

ツインパルスによる太い針High-Torque Hands by Twin-Pulse Motor

9Fは時間を見易くするために、メカのような太い針を回せるようにモーターのトルクを上げる必要があった。そこで、1秒間に瞬間的に2回パルスを発信して、180度ずつ2度回転させ、秒針を2度動かすことで、省エネルギーと高トルクを実現。(ただし、秒針は瞬時に連続して動くので、肉眼では通常の1回のステップ運針のように見える。)

バックラッシュ自動調節Backrush Auto-Adjustment by Hair Spring

9Fの秒針は、インデックス上に正確に止まる。これは、駆動輪列の最後にひげぜんまいを備えたブレーキ車を設け、輪列全体にテンションをかけて、歯車同士のバックラッシュ(遊び)を強制的に極限まで減らしていることによる。

その他の優位性Other Superiority

究極のクオーツ9Fには、2000分の1秒で切り替わる「瞬間日送りカレンダー」、滑らかな針の動きを実現する「3軸独立ガイド構造」、保油性を高める高気密構造「スーパーシールドキャビン」、3か月間のエージングによる水晶振動子の選別など、数々の新機軸も盛り込まれている。

9R スプリングドライブ

機械式時計とクオーツ式時計のメカニズムを融合することで、電池も充電池も搭載せず、クオーツと同等の高精度(平均月差±15秒)を実現した、ぜんまいで動くハイブリット型の新機構です。

動力の伝達Power Transmission

回転錘もしくは巻真によって、香箱車の中の動力ぜんまいが巻き上げられる。巻き上がると、動力ぜんまいにほどける力が働き、2番車から順番に輪列の歯車が回り、6番車を経て、MGローターが回転する。

トライシンクロレギュレーターTime Regulation

ぜんまいがほどける力の一部で、ICとコイルブロックの作用によって微弱な電流を発生し、水晶振動子からの正確な信号(32,768Hz)がICからコイルブロックに伝わる。コイルブロックからでる電磁波が、回転するローターの磁力と引き合う力を抵抗にしてスピードをコントロールして、ローターが8Hzで回転するところまで、正確な電磁ブレーキをかける。この運動エネルギー・電気エネルギー・磁気エネルギーで同時に調速する機構がトライシンクロレギュレーターである。

電磁ブレーキElectromagnetic Brake

ブレーキ量の調整は、ローターの回転速度の波形と水晶振動子の振動の波形をICが正確に比較して行われる。メカ時計の脱進機と違い、歯車同士の接触・衝突がないことで摩擦が起きず、高精度が実現される。

マジックレバーMagic Lever

マジックレバーは、セイコーが1959年に開発した画期的な自動巻上げ機構。回転錘がどちらに回転しても、マジックレバーの軸が偏心していることで、片方の爪は押し爪、もう片方の爪は引き爪となり、伝え車を常に動力ぜんまいが巻き上がる一方向の回転に効率良く変換する。この発明により、巻き上げ効率が格段に向上し、切替伝え車方式に比べて部品点数が少なく、薄く省スペースで耐久性も向上。9R用には72時間持続を実現するために、マジックレバーの偏心ピンの形状や歯車の大きさを改良。

その他の優位性Superiority of 9R

高トルクでハイパワーな動力ぜんまいと、LED電球の約3億分の1の超低電力駆動のICなどの省エネルギー技術により、効率の良い72時間パワーリザーブを実現。MGローターへの電磁ブレーキによって、どの歯車も止まることなく、常に一方向に同じスピードで回転するので、秒針は時を刻むことなく、唯一自然の時と同じようになめらかに流れる。
機械式時計とクオーツ式時計の良いところだけを取り入れた第3のエンジン。

まとめ -3つのムーブメント-

9S85
10振動メカニカルムーブメント
9S85 10-Beat Mechanical Movement

基本的なしくみ
ぜんまいのほどける力をもとに、てんぷの正確な10振動で、秒針が1秒間に10回時を刻む。
GS ならではの技術
メカの伝統技術と先進技術が融合した、自動巻10振動ムーブメント。新開発SPRON の動力ぜんまいとひげぜんまい、MEMS製のがんぎ車、アンクルを搭載。10振動により、環境・姿勢変化に強く、安定して高精度を実現する世界最高峰のメカニカルムーブメント。
基本的な構造
動力
ぜんまい
時間制御
てんぷとがんぎ車・アンクル

精度
日差+5~-3秒

9F83
年差クオーツムーブメント
9F83 Quartz Movement

基本的なしくみ
電池を動力にして、水晶振動子の32,768 回の振動を、ICが秒針を1秒ずつ動かすパルス信号に替えて動かす。
GS ならではの技術
年差±10秒の「クオーツを超えたクオーツムーブメント」。
ツインパルスモーターで太く重い針を駆動する。ひげぜんまいで秒針のバックラッシュを防ぐ機構や、2000分の1秒で瞬時に切り替わるカレンダー機構を持つ、世界最高峰の画期的なクオーツ。
基本的な構造
動力
電池
時間制御
水晶振動子とステップモータ

精度
年差±10秒

9R65
スプリングドライブムーブメント
9R65 Spring Drive Movement

基本的なしくみ
ぜんまいを動力にしながら、ICが水晶振動子の信号で電磁ブレーキをかけて、滑らかに秒針を動かす。
GS ならではの技術
ぜんまいによるローターの回転運動により発電し、トライシンクロレギュレーターが、水晶の振動の波形とローターの回転速度の波形を正確に比較して、電磁ブレーキの強さで調整してローターの回転を正確に制御。滑らかな秒針の動きで、平均月差±15 秒を実現する独創の機構。
基本的な構造
動力
ぜんまい
時間制御
水晶振動子とトライシンクロレギュレーター
精度
月差±15秒

セイコーミュージアムでグランドセイコーの3次元バーチャル・リアリティ体験を!~zSpace・zViewを使ったムーブメントのしくみ紹介~

2016年8月10日(水)よりセイコーミュージアム館内で、3次元バーチャル・リアリティ体験のできる全く新しいプラットフォームzSpace(ジースペース)・zView(ジービュー)を使って、グランドセイコーの3つのムーブメントのしくみをわかり易くご紹介致します。

24インチの立体視ディスプレーと3Dメガネ、スタイラスペンを使って、お子様からご年配の方まで、直観的に動力の伝達や優れた機構のしくみを楽しく理解してます。

今回、時計業界では世界でも初めての試みとして、セイコーが誇る「グランドセイコー」の高精度ムーブメント3種、すなわち、メカニカル、クオーツ、スプリングドライブそれぞれのしくみを、ご来館頂いた方にはどなたでもバーチャル・リアリティ体験が出来るようにいたしました。

体験をご希望される方は、予約時、もしくは来館時に受付までお申し出下さい。
説明員立会いのもとで操作ができます。

この件に関するプレス関係の方のお問い合わせ先
セイコーホールディングス株式会社
広報室  TEL 03-6739-9002  FAX 03-6739-9201
紙誌面掲載時の一般のお客様からのお問い合わせ先
セイコーミュージアム
TEL 03-3610-6248 FAX 03-3610-6256

プレスリリース

【セイコーミュージアム 概要】
会場
:セイコーミュージアム 2階ウオッチコーナー 東京都墨田区東向島3-9-7
TEL
:03-3610-6248
開館時間
:10時から16時、休館日:月曜、祝日、年末年始

・入場無料、ご来館の場合にはご予約をお願いします。

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