Web企画展
セイコーのグッドデザイン②
前回に引続き、当館所蔵品の中から1980年代前半に「グッドデザイン賞」を受賞した製品をご紹介します。機能的なデザインにより現在も販売されている定番品から、時計のあり方を変えるような斬新なアイディアのものまで、多種多様な製品が「グッドデザイン」として選ばれています。
1980年度
1979年発売
盲人時計(QYL011)
1979年に発売された世界初クオーツ式バリアフリーウオッチの婦人用です。開発中、視覚に障がいのある方へモニター調査を行った際、おしゃれな時計を身につけたいという声があがります。その要望に応えるべく、楕円状のケースや、柔らかい色合いの文字板など、こだわりを感じさせるデザインになりました。
1981年度
1980年発売
クオーツデジタル(DZB028)
ドットマトリックス表示を採用したデジタルクオーツウオッチです。328個のドットを帯状に配列した全面ドットの表示面で、7セグメントでは表現できなかった自然で見やすい文字が特徴でした。また毎正時になると電光ニュースのように右から左へ時分秒・曜日日付がスイープします。曜日は英・西・仏・独・伊5ヶ国語に対応しています。
1984年度
1984年発売
スポーツタイムキーパー(SBJ018)
10年以上販売されているものが対象となる「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞、現在も発売されているロングセラー商品です。スポーツ競技に応じて加算タイマー・減算タイマーの切り替えが可能、経過時間が一目でわかる簡易アナログ目安を搭載。ワンタッチで時間をセットできるロータリースイッチを採用しています。
1984年発売
トレニュー マリンジャケット(NAA010)
時計の複数持ちが一般的になった時代に、ファッショナブルな個性派へ向けて、“時計を超えたファッション感覚”のウオッチとして誕生したのが「セイコー トレニュー」です。黒いベルトからマリンジャケットに付け替えると、ドレスウオッチが即座に防水時計「シルバーウェーブ」へと変身します。
1983年発売
ピラミッドトーク(DA-570)
時計正面に時刻表示のない、斬新なデザインの音声報時時計として、大変人気を博した「ピラミッドトーク」。上部のボタンを押すと、時刻を音声でお知らせしてくれます。底面にはデジタル時刻表示と操作ボタンが付いています。ピラミッドのスタイリッシュなデザインとコンパクトなサイズが大好評で、世界各国で販売されました。音声報時時計は、その後も根強い人気に支えられ、デザインを変え、今日まで引き継がれています。