不定時法とは、一日を夜明けと日暮れを基準に昼と夜に分け、それぞれを六等分して「一時(いっとき)」とするもので、一年を二十四節気に分けて、季節によって時間単位の昼と夜の長さが変化する複雑な時刻制度。江戸時代を通じて、世界でも珍しい、日本人の知恵のつまった、様々な機構・様式の和時計が製作されたが、明治6年からの「改暦」で、一日を24時間に等分する定時法が採用されたことで、その使命を終える。

音声解説