挑戦 2 CHALLENGE

最高級の腕時計をつくる挑戦の歴史

初代グランドセイコーが発売されてから4年後の1964年、新たに実用性能が大きく進化した「グランドセイコー セルフデーター」が誕生します。このモデルは、その後のグランドセイコーの進む方向を明確に定めるモデルとなりました。
最高級の腕時計をつくるための挑戦は続き、1966年にはスイス・クロノメーター検査基準規格(B.O.)よりも厳しい「グランドセイコー規格」を制定し、1967年には「グランドセイコースタイル」というデザイン文法を編み出して、グランドセイコーは唯一無二のブランドとして進化発展していきます。

主な展示品

  • 57GSセルフデーター

    57GSセルフデーター

    1964年に発売された「57GSセルフデーター」は、セイコー独自の特許技術である「早送り日付修正装置」を加えた日付表示や、グランドセイコーとして初めてケース素材にステンレスを採用した1本です。
    その実用性と品格から「グランドセイコーセカンド」と呼ばれ、グランドセイコーの哲学「実用面でのたゆまぬ進化」の道筋を示した傑作モデルとして、歴史にその名を刻んでいます。

  • 62GS

    62GS

    1967年に誕生した「62GS」は、グランドセイコーとして初めて自動巻機械式ムーブメントを搭載したモデルです。
    秒針規正装置、緩急微調整措置、防水機構を備え、スイス・クロノメーター検査基準(B.O.)以上に厳しい「グランドセイコー規格」をクリアしました。ベゼルを排することで、立ち上がったガラスの側面からも多くの光を取り込み、ダイヤル上の針とインデックスは光を受けて燦然と輝きます。

  • 44GS

    44GS

    1967年に発売された「44GS」は、日本ならではの美意識のもとに生まれたグランドセイコー独自のデザイン文法「グランドセイコースタイル」を確立したモデルです。
    最たる特徴は、「ザラツ研磨」によって磨き上げた歪みのない平面と直線を主体としながら、逆傾斜になったケースサイドの面を稜線でつなげることによって、面と面が際立つシャープな造形美を実現しています。

  • 61GS

    61GS

    「61GS」は、高レベルの独創的な技術力と高生産性により1968年に完成した、国産初の10振動モデルです。
    高振動化させたムーブメントは等時性に優れており、姿勢差、外乱の影響などに対しても、より安定した高精度を実現しています。独自の自動巻機構「マジックレバー」を搭載し、巻上効率を飛躍的に高めることに成功しました。

  • 45GS V.F.A.

    45GS V.F.A.

    V.F.A.とはVery Fine Adjustedの略で、機械式時計では前例のない「月差±1分」を実現した超高精度の時計です。
    1969年に誕生した「45GS V.F.A.」は、手巻きキャリバー4580が搭載されており、円てんぷが1秒に10振動します。ヌーシャテル天文台クロノメーター検定合格品にも使用された、セイコー機械式時計の最高峰ムーブメントです。

  • 61GSスペシャル

    61GSスペシャル

    1970年、グランドセイコー規格よりさらに精度基準を厳格にした「グランドセイコースペシャル規格」を制定し、これに基づいた「61GSスペシャル」が発売されます。平均日差+3~-3秒という精度は、入念な組立・調整が必要なため生産数量が限られるV.F.A.を除いて、最高の精度を誇るものでした。